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岐阜・歯科医刺殺:「治療に不満」手紙投函・事件前2度
2017年1月22日
毎日新聞
岐阜市黒野南の歯科医院「渕野歯科」で20日、院長の渕野太賀臣(たかお)さん(50)が刺殺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された患者の同市折立、無職、長浜伸幸容疑者(58)が事件の4日前から2度にわたり、治療に対する不満を訴える趣旨の手紙を同医院のポストに投函(とうかん)していたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。岐阜県警岐阜北署は長浜容疑者と同医院の間でトラブルがあったとみて調べている。
捜査関係者によると、長浜容疑者は16日、不満を書いた手紙を同医院のポストに投函。翌17日には同医院を訪れ、渕野さんと話し合いの場を持ち、18日も同じ趣旨の手紙を医院のポストに入れた。これを受け、渕野さんは18日に同署を訪れ、長浜容疑者との間でトラブルになっていることを相談。しかし、「もめ事は避けたい」と警察の介入は望まなかったという。
一方、渕野さんが刺殺された医院の処置室と、搬送された病院の2カ所で、それぞれ1本ずつ包丁が見つかったことが判明。同署はいずれも長浜容疑者が歯科医院に持ち込んだものとみており、強い殺意があったとみて調べている。同署は21日、渕野さんの死因を、頸(けい)動脈などを切られたことによる失血死と発表した。
【記者:沼田亮】
「歯を余分に抜かれた」治療に不満か 岐阜・歯科医刺殺
2017年1月23日
朝日新聞デジタル
岐阜市黒野南2丁目の歯科医院で院長の渕野太賀臣(たかお)さん(50)が20日に刺殺された事件で、殺人未遂容疑で逮捕された無職長浜伸幸容疑者(58)=同市折立=が数年前に渕野さんから受けた歯槽膿漏(しそうのうろう)の治療で「歯を余分に抜かれた」などと不満を抱いていたことが捜査関係者への取材でわかった。
岐阜北署は22日、容疑を殺人に切り替えて長浜容疑者を送検した。
捜査関係者や同署によると、数年前から渕野さんの医院に通っていた長浜容疑者は、渕野さん宛ての手紙を16日に医院に直接投函(とうかん)。17日には医院で渕野さんと話をしていたという。18日にも手紙が届いたため、渕野さんが同署に相談。手紙には治療への不満や金銭要求をほのめかす内容が書かれていたという。長浜容疑者も同日、渕野さんの後に署を訪れ、治療への不満などを漏らしていたという。